ローヤルゼリーの種類いろいろ

貴重なローヤルゼリー

蜂によって生成されるローヤルゼリーは、同じく蜂の生産物であるハチミツより比較的高価で取り扱われることが多いです。
それはなぜかといえば、単純にハチミツよりローヤルゼリーの方が貴重であり、量がとれないからです。
ローヤルゼリーの生成量が少ないのは、ローヤルゼリー本来の用途に関係しています。
ローヤルゼリーというのは働き蜂たちによって、女王蜂専用の食料品として生成されるものです。
ハチミツは働き蜂たち全体の食料になるため大量に生産されますが、ローヤルゼリーは女王蜂しか口にしないので、多くは作られないのです。

その上、人工的に合成することには成功していないので、蜂たちが生成してくれるのを待つしかありません。
女王蜂は「王台」とよばれる女王蜂専用の巣穴に産み落とされた幼虫に、生後すぐからローヤルゼリーだけを摂取させることで誕生します。
働き蜂たちは体内でローヤルゼリーを生成すると、王台へと運び込み、王台をローヤルゼリーで満たしていくのです。
ですので養蜂場では、人工的に王台を作って多数設置し、その中に生後間もない幼虫を住まわせることでローヤルゼリーを生成させています。
自然に任せるよりは多くのローヤルゼリーが採取できますが、それでも大量生産にまでは繋がっていません。
王台が多すぎるとローヤルゼリーの質が低下するため、一つの巣に設置できる人工王台の上限が定められているのです。
さらに王台の設置や幼虫の挿入、ゼリーの採取は全て人の手で行われているために非常に時間がかかります、
また三日以上ローヤルゼリーを王台に放置すると品質の劣化に繋がるため、採取は素早く行わなくてはなりません。
生成できる量が制限される上に、全て人の手でカバーできる範囲内でしか作業ができないため、最終的に採取される量は非常に少量なのです。
一匹の蜂が一生涯で収集するハチミツは、たった小さじ一杯程度と考えられています。
そしてローヤルゼリーの生成量は、このハチミツより格段に少ないのです。
このことからもローヤルゼリーの貴重さが分かっていただけるかと思います。